タクティール®ケアは心地よさや安心感、痛みの軽減をもたらしてくれます。その根拠と考えられているのが、オキシトシンホルモンの分泌と痛みをやわらげるゲートコントロールです。
オキシトシンとは脳の視床下部で産生されるホルモンです。出産・授乳に関与していることはよく知られていますが、最近の研究では、不安やストレスの軽減にも大きくかかわっていることが明らかになっています。タクティール®ケアで肌に触れるとき、皮膚にある触覚が刺激され,脳の視床下部から血液中にオキシトシンが分泌されます。そのオキシトシンが体内に広がることによって、不安やストレスが和らげられるのです。
ゲートコントロールとは、触覚や圧覚が痛覚を抑制するメカニズムに関する学説です。脊髄には、痛みを脳に伝えるゲートがあります。ゲートが開いていれば、痛みを脳に伝え、痛みを感じます。反対に閉じていれば、痛みを脳に伝えることはできません。タクティール®ケアによって心地よさや安心感が生まれるので痛みのゲートが閉じられることにより、痛みが軽くなったように感じるのです。
タクティール®ケアは治療を目的とした医療行為ではないため、タクティール®ケアを行う人にもタクティール®ケアを受ける人にも限定はありません。親子のスキンシップとして、介護中のご家族、保健・医療・福祉の中でもそれぞれの専門性を活かし活用されています。タクティール®ケアには大きな可能性があります。それを行う人の気持ちが直接伝わるケアだからです。
保育園では保育士が園児に、医療機関では小児から成人を対象に、リハビリ、緩和ケア、在宅ケアなどで理学療法士、作業療法士、看護師が心身の痛みや不安の軽減に、介護施設では介護士が認知症の人の様々な症状の緩和に様々な広がりをみせています。
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